

フレッシュで明るく誠実な 平野実貴のモーツァルト
教授 レオニード・ブルンベルク
優れた日本のピアニスト平野実貴は、
今回、モーツァルトのソナタ全曲に挑戦した。
彼女の演奏は美しく、その使命を見事に果たしている!
それは、ワルター・ギゼキング、フリードリッヒ・グルダ、イングリッド・ヘブラーなどの演奏を思わせる。(このような列挙はまだまだ挙げられる)
だが、私が何よりも言いたいのは、数え上げた演奏家の録音のなかで、おそらく重要なのはそれぞれが"自分"のモーツァルトを表現していることである。このことは、平野実貴の演奏にも十分に見られる。フレッシュで、明るく誠実な"自分"のモーツァルトが息づいている。さらに彼女の演奏には、聴く人々に共感を呼び起こす響き--やわらかさ、たっぷりしたカンタービレがあり、どうしても言わずにいられないのは、ペダルが繊細に透き通って響くことだ。
モーツァルトのソナタ全曲シリーズの、平野実貴による新しい演奏の誕生は、極めて興味深いできごとと言えるだろう。


新着情報News
2024/3/6から毎週、水曜日の朝5:30~5:45 KBS京都ラジオで始まる新番組「寧子と薫の心の奏鳴歌」の「心のソナタ」コーナを担当。
モーツアルトのピアノソナタを毎回、提供します。
2022/12/09
楽曲紹介ページに、ピアノ音楽芸術の世界シリーズ「めぐり逢い」「想ひ出」を追加いたしました。
2021/10/07
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2021/10/07
楽曲紹介ページに、ピアノ四重奏によるフランス語版「初恋の詩」を追加いたしました。